第二の部屋



喫茶店は ”都会のオアシス” などと表現されるが僕にとっては「第二の部屋」



東京は、うんざりするほどせわしなく動き続けている



この時速に合わせないと逆にペースが乱れてしまう



涼しい顔でスタンダードを装い工夫をしながら流れに沿う



だからこそ外出先に拠りどころを求め気持ちをリセットしたり充電したり…





よく行く西荻窪にはパン屋に喫茶店、カフェ、雑貨屋、古本屋などのお店が多くあり、僕の大好きなモノで溢れている



昭和の名店からニューフェイスのお洒落なお店まで喫茶文化が根づいた街



それなりに人は多いのだが、どこかこざっぱりして飾らない



車では入れない通りに並ぶ個人店にはガツガツしないマイペースな空気が流れている



ほどよい生活感を漂わせた親しみやすさも魅力の一つだ





個性的なお店が立ち並ぶこの街には知らないだけでまだまだ「素敵」が隠れている



それを発見するために隅々まで散策するのが楽しみだ



そして店主とのコミュニケーションも個人店ならではの魅力



温かくて話しやすい人が多いソフトスポット



そんな素晴らしい街なのに僕は不愛想な一面をみせる



どこの喫茶店に行っても寡黙を貫くのだ





人によってはそのコミュニケーションが目当ての人もいるほど素敵な人が多い街なのに「素」でいたい僕はどんなに気に入ったお店でも店主との距離を縮めない




顔なじみの間柄だからこそ無理な表情や気遣いをして過ごしたくないから…




行き詰った時や考え事をしたい時に行くことが多いので、無意識にそうしていた





せっかく人とのつながりを感じられる温かくて素敵な街なのにすみません




でも、こんな僕でも受け入れてくれる懐の深い街、優しい喫茶店なのです

 

 

昔ながらのナポリタン