映画キングダムの主題歌「Wasted Nights」を歌うワンオクロック
YouTubeで見かけてその活躍を知った
テレビを見ない僕にとっては芸能人をあまり特別な存在とは思わないが一度彼らを見てしまった今ではとても魅惑的存在になった
歌がいいのはもちろんメンバー1人1人の演奏技術、ビジュアルもいい
そしてライブの完成度、過剰にしないファンサービス、自分たちの音楽に反省材料をみつけては徹底的に話し合い改善していくというプロ意識も高い
中には「日本人のくせに英語の歌?」「それなら最初から洋楽を聴く!」「発音が微妙」などのバッシングもスターにはつきものだがそれすら圧倒的なパフォーマンスでねじ伏せていく
vocalのTaka
両親は森進一さんと森昌子さん、演歌歌手の大スター
正直、この事実を知ってからだったらワンオクロックを深く知ろうとはしなかっただろう
あくまで勝手なイメージだが、甘やかされた二世の音楽にリアリティーがあるとは思えなかったし、森進一さんも森昌子さんも存じてはいるが僕が音楽に夢中になる頃には昔のスターだった
だがワンオクロックを知ってから僕は森進一さんが好きになった
Takaは高校の中退や反抗期などが重なり父の進一さんに「お前は一人で生きていけ!」と家から追い出される
しかし進一さんがTakaのことを考えない日は無かったそうだ
僕の勝手な想像だが進一さんは「自分の生きる道を語るならゼロから何かを貫いてみろ」というメッセージがあったのだと思う
家を出たTakaも若さゆえの刺激、有名な両親からの愛と矛盾、自分の描く未来の中でもがき苦しんだからこそ音楽にリアリティと渇望がにじみ出ているのだろう
Takaを追い出した進一さんだったがずっと気にかけ、突然アルバイト先を訪ねてみたりと息子を忘れる日はなかったそうだ
そして時は経ち親子関係は徐々に修復されていく。Takaもおそらく進一さんからの勘当は愛しているからこその厳しい突き放しだったことを心では理解していたのだろう
親子の復縁、森さん夫婦の離婚など一般人にも有名人にも色々ある
そして還暦を迎えた進一さんにTakaはメールで
「本当はお父さんが誰より僕を愛してくれてるって分かってた」
と伝えた
これを見た進一さんはどれほど胸に熱いものが込み上げてきただろう
現在、音楽業界には厳しい時流
その中でも女神の手はワンオクロックを離さない
Takaは大きいコンサート会場に両親を招待する
そこで最後の曲の前にTakaは
「ありがとう、みんな、一緒に歌ってください。オレのオヤジに向けて作った曲です」
Nobody’s Homeという曲を歌った
僕はこの時代に親に堂々と愛を伝える彼の大ファンになった
誰よりも遠くまで走れ
ONE OK ROCK!!