田舎に住む僕の母はなんでも干す
とにかく窓際、ベランダ、軒先のいたるところに色んな食材が干してある
ラインナップは季節によって変わる
フキやタケノコから始まり、人参、じゃがいも、柿、リンゴ、トマト、ねぎ…
中でも絶対的なレギュラーメンバーは椎茸と玉ねぎ
先日、帰省したときに聞いてみた
何故こんなに干すのかを
母なりの持論ではとにかく干すことによって栄養価があがるんだとか
食べごろの目安も肌感覚で身に付けているようだ
例えばたまねぎなら皮をむいて干し、周りが緑色になったら食べごろらしい
そして「干した方ほうがいっぱい食べれるでしょ!」とのこと
ちょっと意味が分からない…
会話のロジックが独特な我が母
そんな母も機敏には動けない年齢になった
小さな体で僕を大切に育て上げてくれた
いやいや、あんまり思い出すと胸がつまり食事ができなくなるので今はやめよう
干し野菜がいっぱい入った味噌汁には優しさが滲んでいる
よく噛んで、味わって
僕は昔から野菜が苦手だけど、この野菜からは美味しさと愛情が溢れている
長生きしてね、お母さん