長女と行く文房具屋デート
長女は何かと大好きな文房具屋に行きたがる
僕もただの付き合いだからではなく好きだから喜んでお供する
特に新しく何かを始めたいときに行きたくなる
子どもの時の勉強でもそうだった
やりもしないのに形から入りたい僕はノートなどを揃え満足しそこで終了
だが長女は違う
一日中机に向かっているから僕と真剣の度合いが違う
特にシャープペンにはこだわりがあるようで真剣な眼差しで選定している
「コレ、いいでしょ♪」といって渡されても違いが判らないので「わからん」と答える
普段お金を使うことに慎重な娘だが文房具店での使い方は大胆
僕も可愛いパンのマグネットと不思議なミニサイズの地球儀を購入した
そしてご機嫌な長女は恋人のように僕と腕を組み、ランチに向かう
お昼には二人の大好物うなぎを食べる
僕は「うなぎの肝焼き」を頼みビールから日本酒へ
娘はうなぎときゅうりを三杯酢で和えた「うざく」を食す
ああでもないこうでもないと色んな会話をする
友達について、好きな男性について、就職について語り合う
川沿いを歩きながら家路に向かうときフッと思う
若い時こんな穏やかで幸せに包まれた時間が自分の一生にあるとは夢にも思わなかった
今日もまた幸せな一日をありがとう